前立腺肥大（BPH）って何？知っておきたい基本情報

年齢とともに前立腺が大きくなること、これが前立腺肥大です。男性なら誰でも経験する可能性があるので、症状が出たらすぐに医師に相談しましょう。放っておくと尿が出にくくなったり、夜間頻尿が増えたりして生活の質が下がります。

症状と診断のポイント

主な症状は次の通りです。

• 尿が出にくい（始めに弱くて途中で止まる）
• 残尿感が残る
• 夜に何度もトイレに行く
• 急にトイレに行きたくなる（切迫感）

これらが続くなら、泌尿器科での検査が必要です。一般的な診断は直腸指診、超音波検査、尿流測定です。結果をもとに医師が前立腺の大きさや尿道の狭さを評価し、治療方針を決めます。

治療法と生活での工夫

治療は大きく分けて薬物療法と手術療法があります。

薬物療法はまずαブロッカー（タムスロシンやシロドシン）を使います。これで尿道の筋肉が緩み、排尿が楽になります。次に5α還元酵素阻害薬（フィナステリドやデュタステリド）を併用すると、前立腺自体のサイズ縮小が期待できます。副作用としては立ちくらみや性欲低下があるので、医師としっかり相談しましょう。

手術療法は薬が効かないときや合併症が出たときに考えます。代表的なのは経尿道的前立腺切除術（TURP）です。最近はレーザーや水蒸気熱療法といった低侵襲手術も増えており、回復が早いのが特徴です。

薬や手術に加えて、日常生活でできることもあります。

• カフェインやアルコールは利尿作用が強いので控えめに。
• 水分はしっかり摂るが、就寝前の2時間は控える。
• 適度な運動（ウォーキングや軽い筋トレ）で血流を改善。
• 体重管理。肥満は前立腺肥大を悪化させやすい。

これらを習慣にすれば、症状の進行を遅らせられることが多いです。もし症状が急に悪化したら、感染や結石の可能性もあるので早めに受診してください。

医師とのコミュニケーションが何より大事です。自分の感じていることを正直に伝えて、最適な治療プランを一緒に作りましょう。