ジェネリック薬の費用が重い負担になっているなら、メディケアエクストラヘルプはあなたを救う可能性があります。このプログラムは、収入や資産が限られているメディケア加入者向けに、処方薬の費用を大幅に軽減する連邦支援制度です。2025年現在、このプログラムを利用すれば、ジェネリック薬の自己負担額は最大$4.90(約700円)に抑えられます。これは、通常のメディケアPartDプランで支払う金額の1/10以下です。
エクストラヘルプとは何ですか?
エクストラヘルプは、正式には「Part D低所得者補助(LIS)」と呼ばれます。2003年に法律で作られ、社会保険庁(SSA)とメディケア・メディケイドサービスセンター(CMS)が共同で運営しています。このプログラムの目的は、お金がないために必要な薬を飲めない人が出ないようにすることです。特にジェネリック薬は、このプログラムの恩恵を最も強く受ける薬です。
エクストラヘルプのメリットは、単に薬の値段が安くなるだけではありません。PartDの保険料と自己負担額(デデダブル)は完全にゼロになります。つまり、毎月の保険料を払う必要も、薬を最初に買う前に一定額を自分で支払う必要もありません。ジェネリック薬を12種類、毎月処方されている人でも、年間の自己負担は約$700に抑えられます。通常のプランでは、デデダブルを含めて$1,300以上かかるケースが珍しくありません。
2025年の具体的な費用と基準
2025年現在、エクストラヘルプの利用条件と費用は明確に定められています。
- ジェネリック薬の自己負担:$4.90(約700円)
- ブランド薬の自己負担:$12.15(約1,700円)
- 年間収入上限(単身):$23,475(約330万円)
- 年間収入上限(夫婦):$31,725(約450万円)
- 資産上限(単身):$17,600(約250万円)
- 資産上限(夫婦):$35,130(約500万円)
資産には、預貯金、株式、債券、IRA、不動産(自宅を除く)が含まれます。一方で、自宅や車、葬儀費用のための$1,500までは資産にカウントされません。収入には、年金、社会保障給付、給与、労働者補償などが含まれますが、住宅支援や医療費の補助は除外されます。
さらに、メディケイドとメディケアの両方を受けている人で、収入が連邦貧困ラインの100%以下(単身で約$16,590)なら、ジェネリック薬の自己負担は$1.60(約220円)にまで下がります。
エクストラヘルプと通常のPartDの違い
エクストラヘルプなしでジェネリック薬を買うと、どうなるでしょうか?
2025年の通常のPartDプランでは、最初に$595の自己負担(デデダブル)を払わなければなりません。その後、ジェネリック薬の価格の25%を自己負担します。たとえば、$50の薬を買うと、デデダブルをクリアした後は$12.50かかります。12種類の薬を毎月飲んでいるなら、年間の薬代は$748.80(デデダブル後)に加えて、$595のデデダブルと月々の保険料(平均$30)が加わり、合計で年間$1,500以上かかります。
一方、エクストラヘルプを利用すれば、デデダブルも保険料もゼロ。薬代はすべて$4.90。年間$705.60で済みます。つまり、年間で約$800の節約になります。薬の種類が増えれば増えるほど、その差は大きくなります。
誰が対象になるか?実際のケース
このプログラムは、収入が少しでも上限を超えたら、即座に恩恵がなくなります。これが大きな問題です。
ある78歳の女性は、年金が月$2,000で、年収は$24,000。資産は預金$15,000と車一台だけ。彼女は高血圧の薬を3種類、糖尿病の薬を2種類飲んでいて、月に$180の薬代を払っていました。エクストラヘルプの申請をしようとしたところ、収入が$23,475の上限を$525超えていたため、対象外でした。結果、年間薬代は$2,160に。彼女は「$500超えただけで、薬を半分しか飲めなくなった」と語っています。
一方、同じ年齢の男性は、年金が$1,800、資産が$12,000で、エクストラヘルプに申請。承認され、ジェネリック薬の自己負担が$4.90に。彼は「薬をちゃんと飲めるようになって、病院に行く回数が減った」と言います。医療費全体で年間$1,200以上節約できました。
申請方法と注意点
エクストラヘルプの申請は、以下の3つの方法でできます:
- オンライン:SSA.govで申請(最も簡単)
- 電話:1-800-772-1213へ
- 対面:最寄りの社会保険事務所へ
メディケイドやSSI(生活保護)を受けている人は、自動的に登録されます。それ以外の人は、自分で申請する必要があります。申請には、収入証明(年金明細、給与明細)、資産の証明(銀行残高証明書、証券口座明細)が必要です。
申請から承認まで通常3〜6週間かかります。承認されると、PartDプランの保険料が自動的にゼロになり、薬局で薬を買うたびに$4.90だけ支払えばいいようになります。
毎年の更新と注意すべき落とし穴
エクストラヘルプは一度申請すれば永久に続きません。毎年8月に、収入と資産の状況を確認する書類が送られてきます。この書類を30日以内に返信しなければ、翌年1月1日から恩恵が自動的に停止されます。
多くの人がこの更新手続きを忘れたり、書類の意味が分からずに放置します。2024年の調査では、エクストラヘルプの対象者で37%が申請していないとされています。その理由のほとんどが「申請が複雑」「誰に聞けばいいか分からない」です。
困ったら、州の健康保険支援プログラム(SHIP)に無料で相談できます。熊本を含む全米のすべての地域にSHIPのスタッフがいて、申請の手伝いをしてくれます。電話やオンラインで簡単に連絡できます。
将来の見通しと期待
2025年から、インスリンの月額費用は全メディケア加入者に$35の上限が設けられました。エクストラヘルプの利用者にとっては、すでに$1.60〜$4.90しか払っていないので、この変更は直接的な恩恵ではありませんが、全体として薬の負担が軽くなる方向です。
今後、バイデン政権はエクストラヘルプの収入上限を、連邦貧困ラインの175%(単身で約$28,500)まで引き上げる案を検討しています。もし実現すれば、約120万人の新たな加入者が加わると予測されています。これは、今よりさらに多くの人が薬をちゃんと飲めるようになる大きな一歩です。
今のところ、エクストラヘルプはジェネリック薬の費用を抑えるための唯一の、そして最も効果的な手段です。収入や資産が少しでも上限に近いなら、申請しないでいるのは大きな損です。薬を毎月飲んでいるなら、このプログラムの存在を知ることは、健康だけでなく、財布を守ることにも直結します。
エクストラヘルプの申請は無料ですか?
はい、エクストラヘルプの申請は無料です。社会保険庁や州の健康保険支援プログラム(SHIP)が提供する申請支援もすべて無料です。申請を手伝うためにお金を請求する業者は詐欺です。絶対に支払わないでください。
自宅の価値は資産に含まれますか?
いいえ、自宅(居住用不動産)は資産に含まれません。車、預貯金、株式、債券、IRA、投資用不動産などが資産として評価されます。自宅の価値が高かろうと、エクストラヘルプの資産上限には影響しません。
ジェネリック薬以外にも適用されますか?
はい、エクストラヘルプはジェネリック薬だけでなく、ブランド薬にも適用されます。ブランド薬の自己負担は$12.15(2025年)に抑えられます。ただし、ジェネリック薬の方がコストが低く、医師が許可するなら、ジェネリックに変更する方が経済的です。
申請が拒否されたらどうすればいいですか?
申請が拒否された場合、理由を書面で通知されます。その理由が誤りであると感じたら、再審査を請求できます。書類に間違いがあったり、収入が一時的に増えただけなら、修正して再申請することが可能です。SHIPのスタッフに相談すると、再申請の手伝いをしてくれます。
エクストラヘルプを受けていると、PartDプランは自由に変えられますか?
はい、エクストラヘルプの利用者は、毎月1回、PartDプランを変更できます。通常の加入者は1年に1回しか変えられませんが、エクストラヘルプ利用者は「特別登録期間」があり、毎月1日から変更が効力を持ちます。薬のカバー範囲や薬局のネットワークが自分に合わない場合は、遠慮せず変更しましょう。