二次進行性多発性硬化症って何?
二次進行性多発性硬化症(SPMS)は、最初は再発・寛解を繰り返すタイプの多発性硬化症(RRMS)から、徐々に症状が悪化し続ける状態に移行したものです。患者さんの多くは、10〜15年後にSPMSへ移行すると言われていますが、個人差があります。
主な症状と見逃しがちなサイン
SPMSでは、体の片側だけがだんだん弱くなる、歩行が不安定になる、視力がぼやけるといった症状が続きます。再発が少なくなる代わりに、日常生活の中で「疲れやすい」「手先がうまく動かない」などの進行性の不調が目立ちます。これらは、単なる疲労と勘違いしがちですが、早めに医師へ相談すると適切なケアが受けられます。
診断と最新の治療アプローチ
診断はMRIや神経学的検査で行い、症状の進行速度や過去の再発歴を総合的に判断します。近年は、免疫調整薬や神経保護薬が次々に承認され、病気の進行を遅らせる可能性が高まっています。例えば、オクリズマブやミラペプチドは、炎症を抑えるだけでなく、神経の再生をサポートする効果が期待されています。
薬だけでなく、リハビリや生活習慣の改善も重要です。定期的な有酸素運動は筋力低下を防ぎ、バランス感覚を保つ手助けになります。食事面では、オメガ‑3脂肪酸やビタミンDが炎症抑制に役立つとされています。
もし自分や家族がSPMSと診断されたら、情報収集は必須です。医師と治療方針をしっかり話し合い、最新の臨床試験情報や患者会のサポートを活用すると、精神的な負担も軽くなります。
二次進行性多発性硬化症は決して「終わり」の病ではありません。適切な治療と生活管理で、できるだけ自立した毎日を送ることが可能です。まずは症状に気づいたら早めに相談し、専門家と一緒に最適なプランを立てましょう。
活性二次進行性多発性硬化症と自己管理の重要性
活性二次進行性多発性硬化症(SPMS)の特徴と、症状緩和や進行抑制に役立つ自己管理法を具体例とともに解説。生活の質を向上させる実践的なヒントを提供します。