MRSA 除菌の実践ガイド:基本と具体的手順
MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)は普通の消毒だけでは死ににくいと聞いたことがありますか?実は、正しい除菌剤と手順を守れば簡単に除去できます。ここでは、医療現場と家庭ですぐに使える実用的な除菌法をまとめました。
よく使われる除菌剤と選び方
まずは除菌剤選びです。MRSAに有効なのは次の三つが主流です。
- 75%エタノール:揮発が早く、手指や小さな機器に最適。
- 次亜塩素酸ナトリウム(漂白剤) 0.1%:表面が広い床やベッドフレームに向く。
- イソジン系(ポビドンヨード) 10%:皮膚に直接付けるときに安全。
選ぶときは「濃度」と「対象物」を考えましょう。エタノールは金属部品やプラスチックに使うと変形しやすいので注意が必要です。次亜塩素酸は色が落ちる素材に使うと変色します。使い分けがポイントです。
除菌手順のチェックリスト
次に、実際の除菌手順です。手順を守らないと、むしろ菌を拡散させてしまうことがあります。
- 手洗いと手指消毒:除菌作業前に必ず石鹸で手を洗い、エタノールでさらに消毒。
- 汚れ除去:表面の血液や体液は紙タオルで拭き取り、汚れを取ります。
- 除菌剤の塗布:選んだ除菌剤を清潔な布やスプレーで均一にかけ、5分以上放置。
- 拭き取りまたは自然乾燥:エタノールは自然乾燥でOK。次亜塩素酸は布で軽く拭き取り、残りは乾かします。
- 二度チェック:除菌後に光る蛍光染料スプレーで残留菌がないか確認すると安心。
毎回このチェックリストを紙に印刷して作業現場に貼っておくと、抜けが減ります。
医療施設で特に気をつけるのは、ベッドサイドの手すりや車椅子の車輪です。これらは患者が頻繁に触れる場所なので、1日2回以上の除菌をおすすめします。家庭では、ドアノブやリモコン、スマホなどの小物も忘れがちですが、毎晩エタノールで拭くと効果的です。
除菌剤は必ずラベルの保存期限を確認し、開封後は1か月以内に使い切るようにしましょう。期限が切れると有効成分が減り、MRSAに対して十分な殺菌力が失われます。
最後に、除菌作業は「誰が」「いつ」やったかを記録することが大切です。シフトごとのログを残すと、衛生管理の見える化が進み、問題が起きたときにすぐ原因を追跡できます。
まとめると、適切な除菌剤選び、正しい手順、定期的な記録がMRSA除菌の三本柱です。これさえ守れば、病院でも自宅でも安心して感染リスクを下げられます。さあ、今日から実践してみませんか?
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